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豪雨に翔ぶが如きドブ一羽♪ [倉木麻衣]

南氷洋の底が抜けたような、天の川が決壊したような、そんな豪雨。

市内に避難勧告が出た地区があるのだもの。

そんな大雨のなか、飛ぶように翔ぶ一つの影があった。

一羽のドブであった。

飛ぶように翔ぶドブであったが、雨滴群はこの一羽を見逃さず、頂上の庵を出でてほんの数秒で既に青き水塊と化していた。

  

かくの如き豪雨の夜に、かくの如き疾駆はドブにしても初めてのこと。

サイレンを鳴らして赤信号に突入する緊急車両に轢かれそうになったことは言うまでもない。

あまりの豪雨のため、疾駆するドブには正面の青信号しか見えなかったのですもの・・・。

まさか真横から非常灯を回しながら接近する緊急車両があったとは、豪雨の中見えも聴こえもしなかったのですもの。

もし撥ねられていたら、汚水に倒れたドブは、公務執行妨害、被疑者死亡で送検されていた?

そんなことはないですョ[わーい(嬉しい顔)]

邪魔してごめんなさい m(_ _)m

 

なにはともあれ、異形の疾駆でずぶ濡れになりながら、無事に定刻に棲家に辿り着いたドブであった。

それは、ある梅雨深い日のことであった。


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