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戦没者の思ひ出♪ [本源]

先の大戦では、母親の兄(世間的には伯父と言ふ)が三人出征し、一人が復員(生還)した。

盆で実家に帰り、墓参りの後、母親が戦没した兄たちの思ひ出を語ってくれた。

徴兵から出征まで久留米市に駐屯していたのは長兄だったろうか。

大刀洗からルソンに飛んだのは次兄だったろうか。

それ(二機目)が上空を飛び去るのを、前夜兄と過ごした親類宅で見送ったという。

私は、大刀洗基地のことは知覧の文献を読み漁ってある程度知っていたが、そこから伯父が南方へ飛んだことは今夜初めて知った。

長兄はとても責任感の強い人だったという。

疾病で前線から野戦病院へ戻されたが、完治せぬうちに、止める周囲を押し切って隊に戻り、戦死した。

指揮官として、そうせずにはいられない人で、もし自分だけ生還するようなことがあれば自害したであろうと、知る人々は語ったそうな。

それはわかる。

 

出征にまつわる思ひ出がないという末兄が生還したのも運命であろう。

或いは、還らぬ人となりその後のイベントの無い長兄と次兄の思ひ出だけが鮮明に記憶に残り、重みを増し、その後長く在り多くのイベントがある末兄については戦時の思ひ出が消えていっただけかもしれない。

文学的に追求したいテーマである。

ビルマの長兄のものか、ルソンの次兄のものかは忘れたが、死に際して自分の血で書いた手紙を亡祖母(母の母)が見せてくれたことがある。

幼心に、衝撃を受けたものです。

 

先の大戦は、日本に非があったかも知れないし、亜細亜における迫害は謝罪すべきものであるが、出征従軍し命を落とした日本人兵士の全てが責められるべきものではないと思ふ。

 

さて、そろそろ母を靖国に連れて行かねばな、と思ふ。

元気なうちに。


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