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ジョン・ダニング  幻の特装本♪ [苦言]

矢張り入院中のことです。

ジョン・ダニングさんの『死の蔵書』 (ハヤカワ・ミステリ文庫)という翻訳本を購いました。

入院中に1時間の外出を許された際に書店に立ち寄り、面白そうな厚めの本を探して見つけたものです。

実は、この本は十数年前に一度買って、当時は心に響かず途中で挫折した覚えがあります。

自宅に在る筈です。

今回は、心に響きました。

 だいたい、主人公が面白い。リアリティのある超タフガイ刑事でありつつ、かつ、古書に趣味があり、造詣が深い。 

 

死の蔵書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

·         作者: ジョン ダニング      出版社/メーカー: 早川書房

·         発売日: 1996/03

·          

 死の蔵書.jpg

 

Amazonの商品の説明には、


十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探し出すそんな腕利きの古本掘出し屋が何者かに殺された。捜査に当たった刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。貧乏だったはずなのに、いったいどこから。さらに、その男が掘出し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し古書に関して博覧強記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。すべての本好きに捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。

 

と書かれています。 予想も付かない物凄い展開になります。

 

主人公の人生も変わります。いいほうに。

 

しかし、この人、凶悪犯に対するときは異常なほど強気だが、人生設計に関してはデリケート。

 

兎に角、面白かったので、続編を読もうと思いました。

 

思ったら、続編は絶版であった。

 

 

死の蔵書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)1996/03 

 

幻の特装本 (ハヤカワ・ミステリ文庫)1997/09
 
失われし書庫 (ハヤカワ・ミステリ文庫)2004/12

 

愛書家の死 (ハヤカワ・ミステリ文庫)2010/08/30

 

災いの古書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)2007/07

 

 

というわけで、「失われし書庫」、「愛書家の死」、「災いの古書」は新刊書として購入、「幻の特装本」は古本として購入ということに相成ったわけです。

 

 「幻の特装本」は、安い値段で綺麗な本が買えたので、良かったと言えば良かったのですが、流通形態として今一つ釈然としないものがあります。

 

読者としては出版順に読みたいので、版元はちゃんと流通させていただきたい。

 

 

 

幻の特装本 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

·         作者: ジョン ダニング

·         出版社/メーカー: 早川書房

·         発売日: 1997/09

·         

 

 
幻の特装本.jpg

Amazonの商品の説明には、


警察を辞めて古書店を営むクリフは、元同僚の依頼に愕然とした。存在するはずのない、エドガー・アラン・ポー作『大鴉』の1969年限定版を盗んで逃亡中の女を連れ戻してくれというのだ。その本は限定版専門の出版社の特装本で、見つかれば莫大な価値がある。興味を惹かれ、事件を調べ始めたクリフの前に、やがて過去の連続殺人の影が…。

と書かれています。 

 

「幻の特装本」に対する読者の評価は様々なようですが、私としては、活字作りから製本・特装など、本好きには堪らないワクワクドキドキのハードボイルドで、前作以上に愉しませていただきました。


原文がいいのか、宮脇 孝雄さんの訳文がいいのか、文体が私の感性になじみ、気持ちよく読めました。

 

 


2ヶ月の入院期間中に読んだ本(50冊くらい)の中では最高の一冊です。なんで再版されないのか全くもって不思議。

 

 


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