古本屋探偵シリーズ♪ [本]
京極夏彦さんの、「関口巽 探偵譚」シリーズ9作、これは見方を変えて中禅寺秋彦 を中心にして考えれば、所謂「古本屋探偵物」とも言えるのですね。
先般触れた ジョン・ダニングさんの 元警察官で脱サラして古本屋さんになったクリフの探偵シリーズと同一線上にあるわけです。
40年前、当代随一の書痴學者(書誌・書物評論家)にして、隠秘学紹介の正統にして重厚なる騎手であった紀田順一郎さんを愛読していた時期がありますが、その後、同氏は評論のみならず創作を手掛けられるようになった由。
ジャンルは「古本屋探偵物」と謂ふ。
パイオニアですね。
ちなみに、私は、「夜討ち朝駆け」という言葉を、紀田氏の著作で知りました。
蒐書家の機動力と執念を表す言葉として使われ。
当時、荒俣宏さんも著作活動を始められていたようで、その後の帝都物語の成功もあり、今では世間的には荒俣宏さんが有名になられていますが、私にとっては、紀田順一郎さんが、妙な世界の原風景のようなものです(日本語として可笑しい)。
京極さんにしても、ダニングさんにしても、古書・古本は道具立てというか舞台装置みたいな感じで、本格探偵小説やハードボイルドといった仕立てですが、赤城 毅さんの書物狩人シリーズともなると、作品中における稀覯本の占める非常が著しく大きくなります。
時として、眠気を誘うほどに(汗)。
柴田錬三郎さんの「人間失格」の右側の三冊です。
↓
取り敢えず、基本の三冊は押さえているのですが、後をどうするか(購うか否か)は思案中です。
と言うのは、
私も明日からやっと念願の職場復帰を果たします。
なんとかクビ(馘首)にならずに済みそうなのです。
したがって、無聊を慰める読書、というものは無用になります。
言い換えれば、そんな読書をする時間は無くなります。
入院中と同じペースで買い続けると、昔のように積読三昧の不全感に苛まれることになりそうです。
ということで、当面は現在手持ちの未読本を愉しませていただき、読み尽きたときに後を考えるという、ごく常識的な対応を取るのが無難でしょうね。
「青年の環」という強敵もありますしね(これは古本屋探偵物ではありません。)。
あ、そうそう。
最近テレビドラマにもなりましたが、このジャンルの小説として、「ビブリア古書堂の事件手帖」がありますね。
これも入院中に何巻か読ませていただきました。
しかし、テレビ番組の印象があるため、どうも気分が乗りません。
京極さんの「関口 巽」シリーズやジョン・ダニングさんのクリフシリーズのようなワクワク感が湧かないのです。
いい作品かもしれませんが、今一つのめり込めないところがあります。
でも、テレビより小説(原作)が断然いい♪
面白くないかと言えばそんなことはなくて、断然面白い。
数冊読んだ中では、特に、「ビブリア古書堂の事件手帖4」 江戸川乱歩コレクションのお話は面白かったです☆
矢張り、テレビ番組が大失敗であった、ということでしょうか?
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