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え、「神エクセル」が禁止? [悲惨な結果・・・]

年末のYAHOO!ニュースに、「神エクセル」が役所ではびこる理由 というものがありました。

記事の概要は、河野太郎衆議院議員が文科省に対し「神エクセル」の全廃を指示したということ。
「神エクセル」とは、紙へ印刷することを前提に、セルの結合や罫線機能等を駆使して、印刷結果を最優先して作ったExcelファイルを、「紙」をもじって呼んでいるとのことだそうで、全廃の検討が期待されていると。
(山崎潤一郎 さんの記事)

耳を(目を)疑うような問題提起です。

私たちも、出力ファイルはMicrosoft Excel で作成することが多いです。

ワープロソフトより表計算ソフトが断然自由度が高いし、データの加工転用ができて、マクロを使って落チンができる。

その場合、出力様式は(例えば)sheetCに作ります。

そして、入力フォーマットは別シート(例えば、sheetA)に作ります。

入力データを使って、他ファイルから検索照合して関係データを取得する、他ファイルデータと関連付けて所計算をさせる等の作業エリアは別シート(例えば、sheetB)に作ります。

出力命令フォーマットや検索・呼び出しフォーマット(いずれもマクロを利用)は、入力フォーマットと同じシートに置けばよいですね。

私は、市販の様式に印刷できる源泉徴収票(兼支払報告)ソフトを、ACCESSではなく、EXCELで作りました。

その理由は、先ず、100%完璧に市販用紙に合わせる出力フォーマットの作成が容易です。

市販の源泉徴収票(兼支払報告)用紙への印刷の出来栄えは、はっきりと高価な市販のシステムを凌駕する綺麗さでした。

そして、源泉徴収票(支払報告書)印刷システムに見せかけながら、「氏名」あるいは「職員番号」を入力すれば、源泉徴収票作成に必要なデータを取得or集計・計算するシステムで、実は「支給・支払」ファイルに、三つのシート(入力シート・計算シート・出力シート)をくっつけた、労の少ないファイルです。

主用途は、年末調整の実務であり、その結果の源泉徴収票の印刷でした。

「支給・支払」ファイルは、部下が給与・賃金・謝金等人件費の支払い決議を起こす都度に、自作システムで検算・チェックをする時にデータを取得し、1年かけて蓄積した支払いデータから作成するもので、そのための特別の労力は要りません。

配置換え1年目に、ベンダー系の汎用システムに乗っからない1000~1500名ほどの給与・賃金・謝金等人件費の支払い分が担当者(私)年末・年始の手作業となっており、年末・年始ほか前後の全休日返上夜中に至る痛い目に遭いました。

そういうことで、2年目にはこんな酷い目には遭いたくないとの一心で、これを克服すべく、休日を利用して数カ月がかりで作成したものです。

とても楽しい作業だったので、休日「返上」ではなく、休日「利用」でした。

今はどうなのかわかりませんが、支払い種別で違う税率の設定・計算には試行錯誤しました。当たり前ですが、一円違ってもアウトですから。

ほかにも多くの業務で、入力フォーマット等シート、データ取得・計算集計シート、出力フォーマットシート(「神エクセル」)で構成するファイルをたくさん作って、業務時間をとんでもなく短縮できました。

異動の際には、税関係を含め、メンテマニュアルまで作って後任に引き渡したのですが、何代化の交代のうちにシステム(と言っても、単に、複数の従エクセルファイルを使った主エクセルのマクロの仕事ですが)は壊されてしまったようです。

二十数年ほど昔の話です。

「紙エクセル」禁止っていうのは、何のためにエクセルに複数シートやマクロがあるのか(もっと底を言えば、何のために演算式があるのか)、あまりにも無知というか、悲しいお話です。

紙エクセルを作った方も。

それを禁止した方も。

その記事を書いた方も。


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