飼い猫に手を咬まれる・・・ [暮らし]
朝、定刻に姿を現さない部下がいる。
黙って休んだり遅刻したりすることの無い男なのだが、昨日何か聞いたかな?
と、なんとか思い出そうとする。
じきに、彼の部下に、彼から電話があった。
猫に咬まれて、今病院で処置中ということだった。
そうか、猫に咬まれたのか、それは災難だったなぁ・・・・
え?
猫に咬まれた?
犬じゃないの? と彼女に訊き返す。
いいえ、猫だそうです。
引っ掻かれたのか?
いいえ、咬まれたそうです。
そう、彼は、猫に手を咬まれ、数針縫う怪我をした。
出血が止まらなかったそうな。
傷は骨まで達したそうな。
骨を削ぐ手術だったそうな。
どんな獰猛な野生の猫(野良猫とも言う。)かと思ったが、意外にも血統書付きの飼い猫であった。
自宅で愛猫を抱いていたら、突然咬み付き、咬んで、咬んで、咬んで、強く咬み続け、傷は深く骨にまで達した。
そういう話だった。
窮鼠猫を食(は)む という諺がある。
飼い犬に手を咬まれる という諺がある。
飼い猫飼い主を咬む という実話であった。
利き腕でなかったのがせめてもの幸いで、腕吊りをして即日業務復帰した彼が、今、悩んでいる。
猫は、敵意を顕わに、まだ人を咬もうとするらしい。
家族は猫を怖がり、猫と人が同居できない状態らしい。
彼自身、猫への恐怖心を押さえきれない。
処遇をどうすればよいのか。
人を咬んで傷を負わせた犬は処分されることになるのな、と思う。
人を殺めたり傷つけた猛獣は間違いなく殺される。
しかし、人を咬んで深手を負わせはしたが、それは飼い猫と飼い主。
もう一緒には過ごせないが、死なせるには忍びないと、悩む。
猫は一体彼に何を訴えたかったのだろうか?
動物の心を理解する外国人女性がいましたね。
昔笑うて眺めた月も~♪ 月に想えば☆ [妄言妄語]
今宵、走らず歩きで下城いたし候。
月明かりに照らされ、眼下に桜島。
顔上げ眺める月に、思わず笑顔。
ふと思い出す 大利根月夜 (作詩 藤田まさと 作曲 長津義司)
あれをご覧とぉ 指差すぅ方(かぁたぁ)にぃ~
あれを御覧と 指差す方に
利根の流れを ながれ月
昔笑うて ながめた月も
今日は 今日は涙の 顔で見る
殿のまねきの 月見酒
男平手と もてはやされて
今じゃ 今じゃ浮世を 三度笠
もとをただせば 侍育ち
腕は自慢の 千葉仕込み
何が不足で 大利根ぐらし
故郷じゃ 故郷じゃ妹が 待つものを
ま、儂は殿に招かれてはおらぬがの・・・ ははは
そして、
月夜も更けてくると 妖しい・・・
ふと想い出す・・・
壞れたピアノに、壞れ椅子
誰が月夜に彈いてゝか
誰もゐもせず、音ばかり
そう、白秋先生の「月夜の家」です。
北原白秋は高校の先輩☆
この、「月夜の家」は、ホフマンを より妖しく 怖く したような
怪奇幻想さが 中学時代の 私の脳裏に棲みついた。
母親が買ってくれた「白秋日記」
白秋の詩が載った対頁に 自分の日記を綴るのだね。
月夜の家
壞れたピアノに、壞れ椅子、
誰が月夜に彈いてゝか、
誰もゐもせず、音ばかり。
白い木槿に、青硝子、
母樣もしかと來て見ても、
中には月のかげばかり。
ときどき光る、眼が二つ、
黑い女猫の眼の玉か、
それともピアノの金の鋲。
壞れたピアノに、壞れ椅子、
誰が彈くやら泣くのやら、
部屋には月のかげばかり。
空には七色、月の暈、
いつまで照るやら、照らぬやら、
壞れたピアノの音ばかり。
月と言えば、榎本健一さんの「月光値千金」がつとに名高いわけですが、あたくし、寡聞にして・・・・
いや、いや、月と言えば、やっぱり
月明かりに照らされて カボチャの馬車に二人で
幼い瞳に 眠っている Love story ~ ♪
Fairy Tale Lyrics by Mai K.