SSブログ

怪談話の文庫本:学校の宿直 [業火クラブ]

「拝み屋怪談 逆さ稲荷」(郷内 心瞳 (著) 角川ホラー文庫) という本を読んでいたら、学校の宿直に関する記述がありました。

教員が交代で学校に泊まり込み、定時巡廻するというもので、時として怪異に遭遇することがあったようです。

宿直と言えば、私も若い頃、学校ではありませんが、医科大学に勤めていたことがあり、月に2回ほど宿直をやっていたことがあります。

医科大学は創設後6年未満で附属病院がまだ設置されていなかったので、当直はいわゆる「管理当直」のみ。

夜間は2名の当直者以外は無人だった頃です。

仕事は、時間外郵便物の受け取り、来訪者応対、電話応対、構内(敷地内ではない)の夜間4回の定時巡廻(うち一度は22時の各棟、各室の施錠、一度は朝7時の解錠)などで、附属病院創設後の「業務当直」と違って暇で、可成り眠れます。

余計なことはさておき、構内巡廻、施錠は、全ての建物とその部屋を見て回ります(施錠・解錠)します。

二人当直で、一人は部屋で留守番。

もう一人が構内を見て回ります。

医科大学なので、系統解剖をやります。

広い解剖実習室も視て回ります。

隣接する遺体保管室も見て回ります。

数年間は保存液の満ちたプールに保管された時期があり、某課長などは(大学創設初年度は人が少なかったため課長も宿日直をやっていた。)竿で遺体を見やすく動かして数えていた、という噂もありました。

途中で冷蔵保管庫(カプセルホテルのような一体毎の個室保管庫)が増設されました。

病院予定の棟には法医解剖室、病理解剖室もあって先行稼働しており、臓器などの摘出標本もすでにほかんされていました。施解錠はしませんが巡廻します。

こういった遺体関連の部屋も怖かったのですが、無人の講義室も怖いのです。

長い講義棟の廊下の暗闇を懐中電灯の明かりで一人進むのは味なものです。

窓が開いたままになっている場合、きちんと閉めます。

室内を見て回った時は窓は全部閉まっていた筈なのに、施錠した後、外を通りながら眺めるといくつかの窓が開いていることがあり、「見落としちゃった。」と思いながら解錠して再度入棟入室し、窓を閉めます。
再入室した時に、開いている窓がなかったりすると「ぎゃーっ!」ということになりますが、それは一度もありませんでした。

管理当直はこんなものですが、附属病院開院後の業務当直は、24時間体制で診療受付をやるので大変です。

基本的に、昼間と同じ業務を二人でやります。

三人体制ですが、深夜は交代で、一人が奥の部屋で寝て、二人が受付で業務を行います。

電話を受けて、内容により相応する診療科当直医に転送し、当時は電子カルテではなかったため、来院の場合は、
再来:シシステムで患者IDを検索し、カルテ室から当該カルテを探して出してくる、
新患:患者IDをシステムで付与し、マニュアルに従ってカルテ冊子を作成する、

出してきた、或いは作成したカルテは、対応予定医師の指示があれば初療室など対応予定医師が指定する部屋まで患者来院のまえに持参し医師に直接手渡しますが、基本的には患者来院まで受付で保管します。

患者さんが来院したら本人または同行者に簡単な診療申込書(新患の場合は基本事項の入った詳細な書類)を書いてもらい、所定部分をカルテ本体と合体し、医師の指定する場所まで持参して直接手渡します。

診察が終わって帰られる際には債務確認書を書いてもらって終了、入院の場合は外来カルテを入院カルテに作り変え、入院予定病棟迄持参し、夜勤看護師に直接手渡します。

病棟と夜間受付は相当離れており、小走りのこの業務はちょっとした運動です。

電子カルテになって、カルテ室での探索と病棟への持参が不要となり、楽になったことでしょう。

入院患者さん、救急来院患者さんが不幸にして亡くなった場合は急遽霊安室を開け照明器具を点灯します。

霊安室は病理解剖エリアにあって、夜間外来から遠く離れた人気のないくらい箇所なので、解錠して暗い室内のはいり電燈のスイッチを入れる時は緊張します。

暫く経ってご遺体が運び込まれ、焼香等簡単な典礼がご遺族参列の上で執り行われます。

その後に霊安室施錠の電話連絡があり、再び人気のない線香の香りのする室内に入り、消灯して施錠します。

入浴は、当初は業務当直室内に小さな浴室があったのですが、種々改修に伴い早々と消滅。

なぜか霊安室の前に設置された大型の浴室を利用することになりました。

深夜ひとり薄暗く広い浴室にいると、空調機かなにかが不定期に音を立て、不気味でした。

生きた人間ではない何かが浴室に入って来そうで、目を瞑ってシャンプーするのがー恐怖でした。

いや、管理当直、業務当直の全ての所作・状況の中で、この入浴が一番番怖かったといっても過言ではありません。


ということを、一気に思い出させた今宵の「拝み屋怪談 逆さ稲荷」(郷内 心瞳 (著) 角川ホラー文庫)でした。


遺体引き取り業も数年やって転職しました。

この間、奇妙なことは度々ありましたが、心霊的怪談には遭遇しませんでした。


コメント(0) 

自衛交通、防御交通♪ [交通安全・マナー]

わき見運転、飲酒後運転、読書運転、居眠り運転、食事運転、電話運転、技量欠如運転、麻薬運転、ゲーム運転や、加齢性昏妄、粗暴性格、情緒不安定などから、信号無視(3秒ルール~完全無視)や前方不視、運転操作ミス、前進後退錯誤、制動加速錯誤、あおり行為が横行しており、交差点内での事故、中央線を越えた事故、停止車輛への追突事故、店舗突入事故、歩道突進事故などが頻発しています。

自分が万全の注意を払って安全運転しているつもりでも、もらい事故や巻き込まれ事故も多発しています。

私たちとしては、自分の運転に気を付けているだけでは万全と言えないわけです。

自分の運転に万全を期すことは最低限のことで、加えて、歩行者、自転車、佇み者まで含めた周囲の交通状況にも常時注意を払っておく必要があります。


青信号で交差点に進入し右折待ちをする場合(右折のみ可→の無い交差点)、赤信号に変わった時点でまだ交差点内にいることは容認されます。赤信号になり対向車が信号停止した時点で右折すればよいのです。

しかし、ほとんどの対向車は赤信号では止まりません。対向車が止まった時点では、交差する車線は青になっており車が動き始めます。右左をよく見て慎重に右折脱出しないと特に左からの直進車と衝突する可能性がありますので、適切な状況判断が必要です。


青信号に変わったばかりの交差点に進入する場合、交差する車線の車で右折できず残った車が右折する場合があるので、一呼吸待って右折させてあげましょう。さらに、赤信号になってから不法に突入する車も多いので、左右を確認してから発進しましょう。横断歩道の歩行者、自転車には十分注意しましょう。


青信号になってからも、交差点は注意が必要です。稀ですが、赤信号になって暫く経った状態で突入する車もあるので、交差点を通過する前にはほんの少し速度を緩めて左右を視認することはやったほうが良いでしょう。


交差点や単個の横断歩道で停止している時は、バックミラーで後方を注意して視認することも必要です。後方から追突を避けるための回避法(左右・前方の安全可動余地)も常に考えておくことが重要です。左右に避けた場合、歩道の歩行者はどうなのか、対向車線の車はいるのか、など。


対向車の挙動も近づく前からできる限り注意し、中央線をはみ出してきた場合どう避けるか考えておくことも必要でしょう。正面衝突するよりは田んぼに突っ込んだほうが良いが、がけ下転落はどうか、この高さの場合、どっちが衝撃が少ないか。


商店、コンビニでは、運転席に人がいる場合、極力車の前後を歩くのは避けましょう。コンビニ店内では、屋外に近い場所の滞留は最小限とし、駐車した車の延長線上にいないようにしましょう。


見通しの悪い信号の無い交差点や三叉路では、大通りを直進する場合を除き、自分側に一時停止義務が無い場合でも一旦停止後に微速前進、さらに一時停止し、安全確認を徹底しましょう。交差する道路側に一時停止義務があっても守らない車がほとんどだからです。安全のため、優先道路でも停まりましょう。

自分側に停止線がある場合は当然二度停まりです。停止線では一秒以上停まりましょう。


これはよく注意喚起されていますが、交差点を左折する場合、(左)後ろからの歩行者、自転車は見えにくいので、特に、速度の速い自転車の巻き込みにはバックミラーをよく見る等の最新の注意が必要です。
自分が歩行者の時は、死にたくないので、車が曲がり切って通過するまで待ちます。一信号くらい待つ覚悟です。


いずれにしても、人を殺傷する、自分が死んだり怪我したりする危険を冒してまで急ぐ必要があるのか、常に考えおき、余裕を持って移動することが重要です。


補足すれば、歩行者、ジョガー、自転車としては、駐車場や側道から左折で本線に出ようとしている車は特段の注意が必要です。
100台中99台は自分が出る車線(手前側の車線)を来る車のほう、つまり右側は見ていますが、手前の車線を車が来るはずの無い、自車の進行方向である左側は見ません。
自分が止まらなければ轢かれますので、絶対に停まりましょう。
たぶん、その車はなかなか出られないので、その車の後ろ側を注意して通りましょう。

コメント(0)