SSブログ

違和感のある歌詞 [倉木麻衣]

名曲でいい歌詞なんだけど、自分の語感では違和感を覚えてしまう歌詞があります。


寺尾聡 北ウィング

哀しみの影 翼に秘めて ~ 貴女を求めながら
たとえこの俺を 愛さなくていい そばにいるなら

これは、「たとえこの俺を愛さなくても それでいい そばにいるなら」なら語法上の違和感は生じません。歌としては字余りになりますが。「たとえ」に対応しておかしくない言葉。「たとえ」と「直接意思」は変。


来生たかお 夢の途中

さよならは 別れの言葉じゃなくて ~ 君がめぐり逢う
愛に 疲れたら きっともどっておいで

これは、「必ずもどっておいで」の意味と思いますが、「きっと」は未来の確定的「予測」なので「直接意思」と対応できません。


倉木麻衣 happy days

一人強がってみたり 平気な顔してたけれど ~
思い出すたび君に 出会えたことは誇りに思う

これは、語法的には違和感はないのですが、文意としての違和感を感じます。「出会えたこと」は意思行動(意思を持って行ったこと、努力したこと)の成果というより、「偶然の成り行き」と考えられます。
「誇り」は、偶然の成り行きに対して感じるもの、持つものとはちょっと違うと思いますので、「違和感」です。
でも、出まれた(国、またはこの親から、など)ことを誇りに思う、そのような表現も散見されるので、先の2例と違い、「なし」ではありません。緩い違和感です。


どれも、リリースされた当時から思っていたのですが、さっき、来生たかおさんの 夢の途中を聴いていて、強烈な違和感を感じたので、同種のことを書いてみました。どれも、客観的かつ冷静に考えて変でした。
でも、芸術分野では、こういうことは多いのです。許されるし、意図的にやられるし、「味」なのです。
聴く側が「違和感」を持つことも狙いです。
学術論文や新聞記事では駄目ですが。

コメント(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。