トランスミッションに応じたエンジン調律 [交通安全・マナー]
この間、Golf Rのエンジン性能に関して、「最大トルクに関しては、トランスミッションの特性に合わせて微調整されているようであり、7速DSGの40.8kgm/2000-5400rpmに対して、6速MTは38.7kgm/1850-5700rpmとアレンジされています。
7速DSGに対して、6速MTは最大トルクが2.1kgm落とされ、その代わりに発生回転域が下に150rpm、上に300rpm広げられています。」と書きました。
それで、あ?と思って、「只のMEGANE R. S.(279馬力)のほうが気持ちよく爽快に走れるかもしれない。出力・トルク曲線をみれば。パワー、トルクの昇降が素直。TROPHY(左)のトルク特性は恐い。」とコメントしたMEGANE R. S. TROPHYのエンジン性能曲線グラフの図を見直しますと、
左側のTROPHYの図を見ると、下部に
Power: 300ps/221kW at 6,000rpm、Torque: 420Nm at /3,200rpm との記載があり、この図は、電子制御6速AT(6EDC)のTROPHY EDCのものであってTROPHY MTのものではない、ということがわかります。TROPHY MTは、
Power: 300ps/221kW at 6,000rpm、Torque: 400Nm at /3,200rpm でありまして、無理に(?)トルクを引っ張り上げてはいません。このTROPHY MTのトルクは、R.S.のTorque: 390Nm at /2,400rpm に近いものがありまして、
(R.S. :39.8kgm TROPHY MT:40.8kgm TROPHY EDC:42.8kgm
つまりTROPHY MTのトルクはTROPHY EDCのトルクより普通のR.S.のトルクに近い。=無理していない。だから、トルクカーブも近いはず。→)TROPHY EDC のものよりはもうちょっと素直なトルクカーブを描き、運転しやすいかと推測されます(TROPHY MTのエンジン性能曲線図も見てみたいものです。)。
だから、そこそこの気持ち良さを求めるのに、MEGANE R. S. TROPHY MT を贖うのは間違いではない、ということが言えるかと思います。
ところで、M2 COMPETITION と性能的には近いにも関わらず、5,849,000円と300万円も安価なGolf R ですが、近々に、8が登場し、僅かながら運動性能も向上するという情報が出ています。より強力なRプラスも登場するとの噂もあり、それは当然に7速DSGしかないと思いますが、肝心のGolf R自体からも6MTが消滅しそうな嫌な予感もあります(もともとGolfにはMTモデルなどないと思っていたのではありますが・・・。)。